このサイトでたびたびご紹介しているグローブトロッターは、親子三代で使えるような資産となるものですが、日々のメンテナンスや、酷使しているうちに修理が必要になることも起こり得ます。
今回、海外出張中にグローブトロッターのキャスター(車輪)とボディ(本体)か破損し修理に出す機会がありましたので、本項ではその経過・顛末をまとめていきたいと思います。
【追記】この半年後、別のグローブトロッターが壊れたので今後はメーカーのレストレーションサービスに修理に出しました。その様子はこちら。
半年ほど前に、グローブトロッターの修理顛末を記事にしたのですが、なんと12月にヨーロッパ旅行に出かけた際、またしてもグローブトロッターの車輪が壊れるという不運に見舞われました。さすがに半年で2回も同じスーツケースが壊れたわけではなく、前回と[…]
グローブトロッターのメーカー保証とは
グローブトロッターのスーツケースを日本で購入する場合、正規店であれば10年の保証期間がついているため、購入後10年間は旅行中のトラブルによる故障・破損や、経年変化のメンテナンスについて修理サービス(レストレーションサービス)を無料で受けることができます。
以前は修理はロンドン本店まで配送する必要があったのですが、数年前に東急プラザ銀座にグローブトロッターの旗艦店ができてからは日本国内で修理サービスを受けられるようになり、各段に利便性が向上しました。
スーツケースの破損対応基礎知識
そもそも旅行中にスーツケースが破損してしまっても、必ずしも自分で修理費用を払わなければいけないというものではありません。
飛行機で預けた時に破損すれば航空会社の責任において修理されますし、海外旅行保険に加入していれば保険でカバーされることも大いに考えられます。
また、上記のとおりメーカーの保証期間内であれば、通常の使用内での破損についてはメーカー保証として無料で修理してもらえるでしょう。
破損に気づいたらまずは破損証明書を手に入れよう
預け荷物にしたスーツケースの破損に気づいたら、まずは空港のバゲージクレームエリアの、ターンテーブル横にある到着手荷物案内(Baggage Information)のカウンターに修理の交渉をするところから始まります。
航空券とパスポート、そして破損したスーツケースを持ってカウンターに向かい、荷物が破損していた旨を伝えます。
航空会社によって免責になる範囲に多少の差がありますが、明らかに航空会社の落ち度であれば航空会社の費用持ちで修理する手続きを進めてくれます。
今回空港で気づいたのはキャスター(車輪)の破損だけだったのですが、キャスターの破損は航空会社としては免責の範囲とのことで、保険会社に提出が必要になるかもしれないので破損証明書を発行してもらいました。
この手続きは日本の空港でも海外の空港でも同様です。
保険会社に連絡して指示を仰ぐ
航空会社で免責になっても、旅行中に発生したスーツケースの破損についての修理費用は保険会社に請求できます。
今回は出張ということできちんと海外旅行保険に加入しており、その保険には携行品損害のオプションが30万円分(1つにつき上限10万円)がついていました。
保険証に記載の電話番号に電話をしたところ、
①修理工房にスーツケースを送るだけで費用の支払いまで保険会社が対応する
②メーカーに自分で連絡を取り修理費用の見積もり取って費用を保険会社に請求する
という2パターンの提示がありました。
修理工房によってはグローブトロッターの修理を受け付けていないところもあるので、念のためスーツケースがグローブトロッターであることを伝えたところ、①の方法でもメーカーから純正の部品を取り寄せての対応になるとのことだったので、今回は「送るだけであとはお任せ」としました。
なお、空港でわざわざ書いてもらった破損証明書は特段要求されませんでした。
侮れないクレジットカードの付帯保険と魅力
海外旅行保険に加入していない場合でも、クレジットカードに付帯している海外旅行保険でカバーされることもあります。
年に2回海外旅行に行くと考えれば、別途海外旅行保険に入るよりも安上がりなこともありますし、海外旅行保険以外にも空港宅配やラウンジの利用などのメリットがあるので、多少の年会費を払っても旅行好きならゴールドカードを持つことをおススメします。
スーツケースの価値は減価償却される
保険会社に請求できる費用は、携行品1つにつき10万円または時価のいずれか低い方になります。
スーツケースは購入後1年ごとに10%ずつ価値が減少するという計算で時価が算出されるらしく、どんなに原価が高級なグローブトロッターでも購入後10年が経過しているものは無価値と計算されてしまうようです。
詳しいことはご自身が契約している保険会社にご相談されると良いでしょう。
今回は、時価が10万円を超えていたため、修理費用が10万円までであれば保険でカバーされることとなりました。
グローブトロッターの修理費用は?
今回破損してしまったのは、空港で気づいたキャスター(車輪)1つと、帰宅後に気づいたボディ(本体)の小さなひび割れです。
修理のためにグローブトロッターを修理工房に発送してから2週間後くらいに、保険会社のリペアセンターから修理内容について電話で連絡がありました。
壊れたキャスターは1つでしたが、バランスのためには両輪修理が要で、またボディのひび割れも自分が気づいていた箇所以外にもあったようで、以下のような見積もりでした。
キャスター:19,818×2 = 39,636
ボディの亀裂:19,800×3 = 59,400
合計:39,636 + 59,400 = 99,036円
グローブトロッターを愛用している身としては、その見た目の愛らしさや機能については不満はないのですが、キャスター交換代だけでもそれなりのスーツケースが買えるような値段で、つくづくお金がかかる子だなぁと思います。
10万円近い修理代金を自己負担で払うとなるとちょっと躊躇してしまう金額ですが、今回は全額保険でカバーされることとなり一安心です。
グローブトロッターの修理は時間がかかる?
以前、家族が所有する別のスーツケースをキャスター交換のため修理工房に修理に出した際はわずか10日程度で修理が終わりそのスピードにいたく感動したものですが、グローブトロッターの修理はそういうわけにはいきません。
修理に際してはパーツをイギリスから取り寄せたりするので、3ヶ月以上の時間がかかることもある、とのことでした。
スーツケースが修理から返ってくるまでに別の旅行の予定がある場合などは、保険会社からスーツケースのレンタルサービスもあるようです。
私は他にもグローブトロッターを所有しているため特にレンタルは必要なかったのですが、すぐに使うスーツケースが必要な場合には良いサービスだと思いました。
グローブトロッターが修理から帰ってきた!その出来栄えは?
さて、修理に出してから早や3ヶ月以上。もうすぐ4ヶ月になるか?というところでグローブトロッターが修理から帰ってきました!
ボロボロに欠けてしまった車輪もこの通り新品に大変身!少し家の中で引いてみましたが、音も静かで良い感じです。
そして、亀裂が入ったところも完全に消失とはいかないまでも、目立たなくなっていて満足です。
この傷もまた思い出の一つとして、残っていくのでしょう。
おわりに
何年も一緒に旅をしてきたグローブトロッターのスーツケース。
こうして修理が必要になることもたまにありますが、今後も大事に使ってエイジングを楽しみたいものです。