数年前からダイヤモンドプリンセスやコスタネオロマンチカといった外国船が日本近海クルーズを通年で開始し、日本人の旅行先に「クルーズ」が選択肢としてあがってくるようになりました。
とはいえ、まだまだ「飛行機+ホテル」や「列車+ホテル」といった旅行形態と比較すると、「クルーズ」は敷居が高いという声も聞こえてきます。
そこで本稿では、クルーズ旅行にハマって10年以上の筆者が、初心者にもオススメのエリアなどをご紹介していきたいと思います。
クルーズにオススメのエリアの条件とは
地球上の総面積のうち海が占める割合は7割と言われていますし、七つの海という言葉がある通り、クルーズにもいくつかメジャーなエリアというものが存在します。
そんな広い広い海の中で、クルーズ初心者にオススメのエリアとはどんな条件の場所でしょうか。
波が穏やか
一つ目は、波が穏やかな海域であることです。
大型のクルーズ船はフィンスタビライザーという仕組みを備えて、揺れに強い設計になってはいるものの、それでも海が荒れている場合は船内で歩行が困難になるくらい揺れるものです。
波が高く海が荒れていると、船内の移動が難しくなるだけならまだしも、安全上の理由でプールやジャグジーが閉鎖されることもありますし、なにより船酔いしてしまう恐れがあります。
クルーズ初心者が旅行先を選ぶにあたって、最低限の海が穏やかであることは、そこで、条件となります。
魅力的な寄港地がある
クルーズ旅行のメリットのひとつは、一回のクルーズでたくさんの町を訪れることができることです。
船は寝ている間に進み、朝起きれば次の都市へ到着し、昼間は観光して、夜船に戻りまた寝ている間に次の都市に移動します。
陸路ではなかなか行くのが難しい海辺の町など、クルーズならではの寄港地と言えるでしよう。
なお、何回もクルーズ旅行に行っていると、船内だけで過ごすいわゆる「洋上日(at sea day)」と呼ばれる日がたまらなく好きになってきて、あまり寄港地には拘らなくなります。
日本からアクセスが良い
初めてのクルーズであれば、日本からのアクセスの良さも一つのポイントです。
私は飛行機での移動は割と好きですが、それでもクルーズの出発港まで乗り継ぎで一日がかりのような場所は疲れてしまいます。
幸いにも日本は成田や羽田、また関空やセントレアからも色々な土地に直行便が飛んでいますので、選択肢はたくさんあります。
初めてのクルーズにオススメのエリアベスト3!
これまでに私が乗船した20回以上のクルーズ経験から、前述の3つの条件を満たす、初心者にオススメのクルーズエリアをご紹介します。
第1位 地中海クルーズ
「大航海時代」という言葉があるように、中世から近世にかけてヨーロッパ諸国は海を使って勢力を拡大し、主要な都市は海沿いに造られました。
そのため、地中海クルーズでは誰もが知るような有名な都市が出発地であったり寄港地だったりします。
夏の地中海は海が穏やかなことで知られていますし、夏のオンシーズンにはクルーズだけでなく町全体が観光シーズンとしてとても賑わっています。
なお、オフシーズンの秋から冬にかけてはかなり波が高くなることもあり、2012年1月にはコスタコンコルディアの座礁事故が発生し多くの犠牲者を出しました。
料金が安いからといってオフシーズンのクルーズに飛びつくのは危険が伴うというのは、肝に銘じておきたいところです。
第2位 アラスカクルーズ
シアトルやバンクーバーから出港するアラスカクルーズの醍醐味は、何と言っても大迫力の氷河を目前に見られることです。
目の前でゴゴゴゴと音を立てて氷河が崩れるのを見られた時の感動は筆舌に尽くしがたいものです。
シアトルもバンクーバーも日本からは直行便でアクセスできますし、クルーズ船は夏のオンシーズンしか運航されません。
第3位 日本近海クルーズ
クルーズの出発地までの移動、船内や寄港地での言語問題を考えると、日本近海クルーズというのは初めてのクルーズ旅行にオススメです。
ただし、皆さんご承知の通り日本には夏にかけて台風がきますし、冬の日本海はかなり高波ですので、一ロに日本近海といっても、季節は良く考える必要があります。
昨年台風接近中というか直撃の中、太平洋クルーズに乗船した際の記事もありますので、乗船記をご覧ください。
おわりに
初めてのクルーズにオススメのエリアについてまとめてみました。
初めてのクルーズはどこに行ったら良いかしら?と悩んでいる方にとって一助になれば幸いです。