このサイトをご覧になっている方は海外旅行やクルーズ旅行がお好きな方だと思いますが、旅行に欠かせないのがスーツケースです。
皆さんはどんなスーツケースをお使いですか?
今日は私が愛用するグローブトロッターのトラベルケースについてのご紹介です。
グローブトロッターとは
グローブトロッター(Globetrotter)は、1897年に英国人デイヴッド・ネルソンによって創業したイギリスの老舗のトラベルケースメーカーです。社名の由来は「世界を闊歩する人」。英国王室をはじめとして、名だたる方々が顧客リストに名を連ねているとも言われています。
日本は本場イギリスに次いで最大のマーケットで、銀座にフラッグシップショップができ、三越や伊勢丹といった百貨店やヴァルカナイズロンドンなどのセレクトショップで取り扱いがあり、見かけたことがある方も多いでしょう。
グローブトロッターの特徴とは
グローブトロッターのスーツケースは、近代の産業革命時代にイギリスで発明された「ヴァルカン・ファイバー」と呼ばれる硬質耐水性の特殊な紙を何層にも重ねて作られた素材でできており、言うなれば紙製。しかし、紙製といえども「象が乗っても壊れない」という(イナバ物置のような)キャッチフレーズが示すように、とても頑丈な造りになっています。
色々なブランドとコラボしたり、スーツケース以外も販売していますが、基本的なトラベルケースの素材・デザイン・製法は100年以上前から変わらず1つ1つ職人が手作り。それゆえに古いものの修理も容易で、親から子へ、そして子から孫へと受け継がれるというのも納得です。
100年前から変わらずということで、もちろんTSAロックなんてありませんし、中の仕切りもなく、二輪です。しかしTSAロックが必要なアメリカには公私ともにもう20回以上グローブトロッターを連れて訪れていますが、全く問題になったことはありません。(もちろん、鍵を外して預けます)
グローブトロッターとの出会い
私がグローブトロッターを知り、保有することになったきっかけも、もともとは祖父が何十年もグローブトロッターのトラベルケースを所持していて、一緒に旅行するたびに持って行くトランクが格好いい!!と思ったからです。祖父のグローブトロッターは、現在売られているものとは違ってコロコロなどついておらず、「一人で荷物を持てる男性向け」あるいは「荷物持ちの人がいるセレブ向け」といった印象です。
筋力があまりなく、お付きの者もいない現代平均女性の私に、コロコロ無しのトラベルケースは文字どおり荷が重いですが、幸いなことに現在は女性一人でも難なく使えるように一定以上のサイズ(トラベルケース)にはコロコロがついていて、私でも容易に取り回しが可能です。
グローブトロッターの種類と特徴
グローブトロッターにはそのデザインから基本となる3つのシリーズラインが存在します。どのシリーズもベースは同じですが、色合いやコーナー・ベルトの材質から違った印象を受けますので、自分の好みに合わせて選ぶことができますし、家族で色違いやシリーズ違いを持って楽しむこともできます。
オリジナル(ORIGINAL)
1897年の創業当時から変わることのないベースとなるデザインの「オリジナル」。全てはここから始まりました。ヴァルカン・ファイバーのボディにヴァルカン・ファイバーのコーナー。色合いもシックなネイビー・ブラウン・レッドの三色です。
センテナリー(CENTENARY)
創業100周年を記念して製作された「センテナリー」シリーズは、世界中で、トラベルケースを象徴するデザイン・アイコンの 1 つです。
ヴァルカン・ファイバーのボディに、レザーコーナーとレザーストラップをあしらい、トラベルケース最大の特徴である軽量性と頑強さという実用性をそのままに、よりファッション性の高いものとなりました。
ボディの色とコーナー・ベルトの色の掛け合わせが楽しめるのもこのセンテナリーの特徴の一つです。
サファリ(SAFARI)
1920 年代後半に製作し、人気を博したモデルのリバイバル「サファリ」。サファリシリーズのコーナー・ハンドル・ベルトには、全く色を付けていないヌメ革が使用されており、使い込むほどに飴色に変化する革製品を「育てる楽しみ」も楽しめます。
アイボリーホワイト、またはコロニアルブラウンにナチュラルレザーベルトという掛け合わせは、これ以上ない最高の組み合わせです。
いつかサファリを持ってアフリカにサファリに行きたいという野望を持っている人は私だけではないはず。。。
実際に使っているからわかる!オススメのサイズは?
どのシリーズも、サイズは共通です。スーツケースのサイズは一般にリットルで表示されることが多いですが、グローブトロッターのスーツケースはインチで表示されます。
7インチ、9インチ、13インチ、18インチ、20インチ、21インチ、26インチ、30インチの8種類、計10個以上のグローブトロッターを所有している私の独断と偏見で、サイズ別のおすすめ旅行期間をご紹介します。
なお、13インチ以下は旅行ではなく日常使い用の小さいものになりますので、比較対象から除外しています。
サイズ | おすすめの旅行期間 |
18インチ | 春〜秋の国内1・2泊 |
20インチ(21インチ) | 冬の国内2〜3泊 海外3泊まで |
26インチ | 海外6泊まで |
28、30、33インチ※ | 海外7泊以上 |
※28、30、33インチは、伸縮式のハンドルではなく、トラベルケース自体にハンドルが付いているため、どのサイズを選ぶかはご自身の身長によると考えて良いです。
例えば身長180cmの方が28インチのトラベルケースを引こうとすると、持ち手が低いところにありすぎて、かなり使い勝手が悪いようです。
女性には28インチか30インチ、男性には30インチか33インチがおすすめです。私は160cm弱ですが、28インチだとハイヒールで引きにくい大きさと感じて30インチを購入しました。お店で33インチも持たせてもらいましたが、ちょっと大きすぎるし、荷物を入れたらすごい重さになりそうだなとも感じました。
一般的なスーツケースと違うけど使い勝手は?
一般的なスーツケースは4輪で中に仕切りがある両開き、対するグローブトロッターは2輪の片開きで仕切りなんて一切無し。「使いにくくないの?」とよく聞かれますが、いつも「全然悪くないよ」と答えます。
2輪VS4輪
2輪が良いか4輪が良いかは評価が分かれるところで、確かに長時間転がす場合は4輪の方が楽チンなことは間違いありません。
でも、私の旅のスタイルは、1か所滞在型かクルーズで、スーツケースを転がすのは自宅から空港、空港の中、空港からホテルor港までだけ。
自宅から空港は、電車に乗っている間は、4輪だと転がらないようにずっと押さえてなきゃいけないけど、2輪なら放っておいても平気なので、2輪に軍配が上がります。
空港の中では、確かに4輪の方が便利。そして空港からホテル・港は、たいていタクシーに乗ってしまうのであまり問題になりません。
片開き?中の仕切りがないのは不便では?
スーツケースはたいてい中に仕切りがあって、ポケットが付いていて、開いた両側に荷物が入れられるようになっているものが主流です。
しかし、グローブトロッターは、仕切りなしの片開き、つまり簡単に言えば四角い箱に蓋が付いている状態。
箱の中に自在に詰められるし、最後にぎっしり詰まった半身を持ち上げる必要がないので、実はパッキングがすごく簡単です。風呂敷とポーチを使って中身を整理して、全く不便を感じたことはありません。
TSAロック無くて大丈夫?
アメリカに行くからTSAロック付きのスーツケースにしなきゃなんて話が聞こえたりしますが、本当にTSAロックは必要ですか?結局ロック解除されるのに。
仕事柄アメリカによく行きますが、これまで20回以上訪米していてい、鍵の問題は一回も遭遇していません。毎回鍵は外して預けていますが、21インチ以上であればベルトがあるから蓋が開いてしまうことは無いです。
もちろん、何回かは検査の対象になって、スーツケースを開いたらTSAの「検査したから開けたよ」というお手紙が入っていたことはあります。
大切なのは、預け荷物に貴重品を入れないこと!これに尽きます。
周りからの評判は?
グローブトロッターで旅行すると、空港のチェックインカウンターで、ホテルのフロントで、とにかく色々な人に「素敵なスーツケースだね」と声をかけられます。
決して自分が素敵なわけではなく、所持品が褒められているわけですけど、大人になって普通に生活していると誰かに褒められることってあまりないので、やはり褒められると嬉しいものです。
おわりに
旅行の計画は楽しいけど、旅行前のパッキングは少し憂鬱なものかもしれません。
お気に入りのスーツケースで、憂鬱なパッキングもテンションが上がること間違い無し!この機会にスーツケースも見直してみてはいかがでしょうか?