こちらの記事でご紹介した通り、グローブトロッターを購入するには東京よりもロンドン本店で買った方が費用が安く、またこちらの記事でご紹介した通り、ビスポークの内容にも少しずつ違いがあります。
今回、ロンドン旅行中にグローブトロッターをビスポークし、約3ヶ月経ってようやく手元に届きましたので、輸入(通関)手続きについて記録しておきたいと思います。
これは、グローブトロッターのビスポークに限らず、海外旅行中に買ったものを郵便局や宅配業者を使って現地から発送する場合にも同様の手続きとなります。
この記事は2018年に筆者がロンドン滞在中の時の経験をものにしたものです。 グローブトロッターのロンドン本店は、現在アルバマールストリートではなく、バーリントンアーケードに移転しています。 ロンドン滞在時に、ロンドンはアルバマールス[…]
旅行中に買ったものは別送品として免税対象に!
日本に居ながらインターネットなどを通じて海外のお店から買い物をする場合と違って、海外旅行中のお買い物については「合計20万円まで」の関税が免税になることになっています。
しかし、この免税を受けるには、①買い物の際に、②帰国時の空港で、③荷物が輸送されたら、という3つの場面で、それぞれにきちんと手続きを踏む必要があります。
これらの手続きを1つでも忘れると、残念ながら免税とならず、関税および消費税を支払う必要が出てきてしまう恐れがあります。
買い物の際に、「別送品」の表示を依頼する
まず初めのステップは、買い物した際(今回にビスポークしたものを宅配で送ってもらうようお願いした際)に、段ボールに別送品(Unaccompanied Baggage)であることの表示をお願いすることです。
自分で郵便局に持ち込む場合などは自分で箱なり送付書なりに書き込めば良いのですが、ビスポークのように発送が何か月も先になる場合は、お店の人に書いてもらう必要があります。
万一、別送品の表示がないままに宅配業者が通関手続きを行い、関税・消費税の支払をしてしまった場合、あとから取り返すのは難しく面倒くさいかもしれません。
もしビスポークしたグローブトロッターがどなたかへのプレゼントだったとしても、輸入の際の名宛人(送付書の宛先、荷物の受取人)は海外旅行をした本人である必要があることにも注意が必要です。他人宛ての場合、旅行中の免税枠を使えません。
帰国時に空港で必ず申告を!
次のステップは、日本への帰国時の別送品申告手続きです。
海外旅行をしたことがある方なら、日本へ帰る飛行機の中で配られるクリーム色の税関申告書(携帯品・別送品申告書)に覚えがあると思います。
帰国時に持って帰らず別便で送る荷物、つまり別送品がある場合は、この税関申告書(携帯品・別送品申告書)に別送品ありと記入したうえで同じものを2通準備し、帰国時の空港で手荷物のターンテーブルの先にある税関で「申告あり」(赤いマークの方)の列に並んで提出します。
2通提出した税関申告書のうち1通はその場で確認・押印のうえ返却されますが、実際に荷物が到着する際に使用しますので、なくさないように取っておく必要があります。
また、後日ビスポークしたグローブトロッターを受け取る際にパスポートの出入国スタンプのページのコピーが必要になるかもしれませんので、自動化ゲートを通った場合にも必ずゲート通過後に横の事務室でスタンプを押してもらうことを推奨します。
荷物の発送から受取まで
ロンドンでグローブトロッターをビスポークした約3か月後、グローブトロッターの担当者から「完成したよ!」という連絡がメールで届きました。このメールで送付先の住所に誤りがないことをよく確認し、間違いなければ発送をお願いします。
※住所が間違っていたりすると、その後の通関・配送手続きがうまくいかずに最悪の場合は返送されるという憂き目にあう可能性があります。
グローブトロッターから発送した旨の連絡メールに、宅配業者の追跡番号(Tracking No)が記載されているので、その後は宅配業者のサイトで確認し、必要に応じて宅配業者に連絡します。
今回はUPSという業者を利用するとのことでしたが、UPSは都内は自社便で平日昼間のみの配送という、サラリーマンには到底受取不能な業者です。幸い夜間や土日・祝日も対応してもらえるヤマト運輸と提携しており、事前に連絡しておくかまたは再配達の依頼をする際に連絡すると、UPSからヤマトに転送して、ヤマトが配送してくれます。
そこでサービスセンターに電話をして追跡番号を伝え、別送品の免税手続きは何をすれば良いかという質問と、ヤマトへの転送を依頼しました。
この、別送品の免税手続き(書類送付)が最後のステップです。
別送品の免税手続のために、指定された住所に①税関申告書の原本、②パスポートの出入国スタンプが押されたページのコピー、③パスポートの顔写真ページのコピー、④レシートのコピーの4点を送付するよう指示されましたので、準備して郵送しました。
なお、この書類一式を郵送した時点で荷物はすでに東京に到着していて、別送品申告書の確認のためという理由で留め置き状態となっていましたが、免税手続きのため郵送した書類がUPSに到着した後は順当に通関手続きがなされ、無事にその翌日にはヤマトに転送され手元に届きました。
ビスポークしたグローブトロッターの輸入・通関手続きまとめ
まとめると、グローブトロッターをロンドンでビスポークする時に気をつけることは、
- 出入国スタンプをちゃんと押してもらう
- ダンボールに別送品と記載してもらう
- レシートを捨てずに取っておく
- 帰国時に別送品申告をする
- 配送業者に書類を提出する
という5点です。
今回はビスポークしたものが日本円で20万円に満たなかったので免税となりましたが、20万円を越えるとその全てが課税対象となるようですので、その点も留意が必要です。